(102)浮腫(むくみ) : 浮腫には体質症状に合わせたせんじ薬を。

Q

38歳の女性です。最近むくみがひどく、体もだるく感じてこまっています。病院では腎臓機能が悪化しており、このままだとネフローゼになると言われました。良い漢方薬を教えて下さい。

A

むくみが症状として出る疾患には、腎炎やネフローゼがあります。
急性腎炎では、むくみがあって尿量が減少し血圧が高くなり、頭痛・吐き気・全身のだるさなどを訴えます。またネフローゼでは、むくみと尿たんぱくが見られます。
漢方医学では、腎炎とネフローゼはほとんど同じ治療法を用い症状や体質に合わせて処方します。
まず、急性・慢性どちらの腎炎・ネフローゼでも、胃内停水、尿利減少や口渇があれば、五苓散(ゴレイサン)を用います。
次に上腹部が張って胸からみぞおちにかけて不快感がある、または胸がふさがり口渇があり水を十分飲んでいるのに尿量が少ない便秘を伴うネフローゼの方には茵陳蒿湯(インチンコウトウ)が良いでしょう。
その他にも、八味丸(ハチミガン)、真武湯(シンブトウ)、越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)などがあります。症状体質に合わせたせんじ薬が効果的です。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。