(100)脂肪肝 : 脂肪肝には漢方薬を組み合わせて体質改善を。

Q

36歳会社員です。仕事の環境が変わり、食事の時間が遅くなったりお酒の量が増えたり、ストレス解消に甘いものを食べすぎ2年間で体重が20キロくらい増えてしまいました。最近の定期検診で脂肪肝と診断され、このままでは肝硬変になると言われ困っています。医者からも痩せるように言われています。体質改善できるようにお願いします。

A

脂肪肝の方の場合、漢方医学では、痩せながら同時に肝臓の体質改善を行っていきます。
まず、胸脇苦満(胸から脇にかけて張りや硬い緊張)のある方には小柴胡湯(ショウサイコトウ)を用います。他にも、食欲がなく、口が苦かったり舌にコケが付いたりする方にも用います。
先に述べた場合より胸脇苦満が一層強く、みぞおちのうっ滞が激しく、脈とおなかに力がある便秘気味の方には、大柴胡湯(ダイサイコトウ)を用います。
次に、症状が亜急性から慢性に移行したものには茵陳蒿湯(インチンコウトウ)が良いでしょう。これに小柴胡湯(ショウサイコトウ)または大柴胡湯(ダイサイコトウ)を合方すればより効果的です。
そして、口が渇き、尿の出が悪い肝臓病の方には茵陳五苓散(インチンゴレイサン)が良いでしょう。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。