(98)生理痛 : 生理痛にはそれぞれの体質に合った漢方薬を。

Q

17歳の高校生の娘についてご相談します。最近、生理痛がひどいらしく、腹痛や腰痛もあるようです。生理日は身動きするだけで冷や汗が出るくらいで、ひどい時は学校を休ませています。鎮痛薬の効きも悪くなり心配です。漢方薬で体質改善できればと思っています。

A

生理痛の原因は、子宮の発育不全、子宮口狭窄、子宮内膜炎などです。昔は月信痛といい、漢方医学的には、生理前、生理中、生理後と痛む時期を分けて処方を決めていきます。
まず、生理前に耐えがたい痛みがあり、生理が始まると痛みがおさまる場合には、桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)を用います。
次に、生理中の痛みが激しい方で、おなかに固い瘀血(ふる血)がある場合は、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョYガン)を用います。そして冷え症でお腹が柔らかく、水毒・血毒を伴う方には、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)を用います。
生理が終わっても、まだ痛む虚弱体質気味の方には当帰建中湯(トウキケンチュウトウ)がおすすめです。
ぴったり合うように調合した漢方薬が一番効果的です。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。