(96)乳汁欠乏症 : 乳汁欠乏症には症状と体質に合わせた漢方薬を。

Q

25歳の主婦です。一か月前に出産しました。乳房マッサージが足りないのか、おっぱいの出が少なくて困っています。なるべく母乳で育てたいので、よろしくお願いします。

A

乳汁の分泌が不十分な方は、内分泌腺の機能障害や乳腺の発育不全などを原因として持っている可能性があります。
漢方医学では、乳腺の新陳代謝を活発にし、精神を安定させるために、原因となる様々な体質に合わせた漢方薬を使用します。
使用する漢方薬にはまず、葛根湯(カッコントウ)があります。これは、乳腺の発育が良く乳汁が十分出るべき状態にありながら、うっ滞して出ず、肩や背中のコリなどの症状がある方に用います。
次に、十全大補湯(ジュウゼンダイホトウ)があります。これは、貧血気味で元気がなく、疲労の甚だしい場合に用います。
その他に、ゴボウシ(牛蒡の種)の粉末や蒲公英(タンポポ)などの生薬があります。その方の症状・体質に合わせたせんじ薬を用いることが大切ですので漢方専門薬局でじっくりご相談ください。