(79)心臓神経症 : 心臓神経症には症状や体質に応じて。

Q

49歳の男性です。最近喉に何か詰まったように感じ、胸が圧迫されて息が詰まるように感じ、発作的に心悸亢進が起きて死ぬのではないかというくらい不安になります。医者に診てもらったところ、心電図に異常はなく心臓神経症だと言われました。体質改善したいので良い漢方薬を教えて下さい。

A

この病気は外見上、軽症に見えるかもしれませんが、患者さんの訴える症状は多くの場合、精神的原因によって起こる心臓の機能的障害、器官神経症の一つと考えられます。自覚的には、心悸亢進・呼吸困難・心臓部の疼痛を訴え、わずかな期外収縮を気にして不安感に襲われ、狭心症に似た症状を訴えます。これらの愁訴は発作的に増悪しますが、発作のない時でも疲れやすく、頭痛、不眠、多汗、寝汗、顔面蒼白、赤面、手指の震え、失神などを起こすことがあります。
ご質問の方のような場合、漢方薬の気剤という種類の、半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)を用います。その他には、柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)や当帰湯(トウキトウ)などがあります。
症状や体質に応じた漢方を選ぶことが大切です。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。