(75)肥満と心臓病 : 肥満と心臓病には煎じ薬とはり治療を併用してじっくりと体質改善を。

Q

48歳の会社員です。太ったせいか動悸や胸の圧迫を感じ、日頃から神経質なのもあいまって、安眠できず困っています。医者からは軽い狭心症なので痩せるように言われています。痩せながら狭心症の体質改善ができる漢方薬を教えて下さい。

A

中年以降の肥満の方に、合併症として最も現れやすい症状が冠動脈疾患です。冠動脈は心臓の筋肉に血液を供給する動脈で、この血管に動脈硬化が起こると血管の壁が厚くなり、血液の通り道が狭くなります。血液の流れが悪くなることで心筋が酸素欠乏に陥って、狭心症の発作が起こるのです。
狭心症の発作は、胸の中央辺りが締め付けられ、圧迫されるような感じが突然起こり、左腕の内側まで痛みが放散します。顔色が蒼白になり、冷や汗を流して、不安感や絶望感に襲われることもあります。
ご質問の方のような、胸脇苦満やみぞおちがつかえたりする便秘症の方には、柴胡加龍骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)が良いでしょう。体質改善するには手間がかかりますが、せんじ薬がおすすめです。
なお、狭心症で太っている方には、痩せるための耳つぼのはり治療もおススメです。