(70)低血圧 : 低血圧には胃腸を丈夫にし体力をつけて症状を改善。

Q

58歳の男性です。日頃から胃腸が弱くて血色が悪く手足が冷え、下痢をすることが多く疲れやすい体質です。最近立ちくらみがするので医師にかかったら、低血圧と診断されました。体質改善して体力をつけたいので合う漢方薬を教えて下さい。

A

低血圧症とは、最高血圧が90以下の方のことを言います。ただし、その低血圧が原因となって現れる何らかの症状が伴わなければ低血圧症とは言えません。
低血圧に伴う主な症状としては、疲れやすい、集中力が続かない、手足がしびれる、寝つきが悪いなどがあります。また頭痛や耳鳴り、動悸や息切れがし、脈が遅く時々不規則になったりします。胃腸の弱さから食欲がなく胃潰瘍になりやすい傾向があります。
女性の場合は、冷え性で生理不順の方が多いようです。
漢方医学では、単純に血圧自体を上げるのではなく、胃腸を丈夫にして体力をつけることで血圧を維持できる体作りをしていく方法をとります。
ご質問の方には、体力のない方に有効な真武湯(シンブトウ)のせんじ薬が良いでしょう。
その他には、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)や当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)、人参湯(ニンジントウ)などがあります。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。