(61)貧血 : 貧血には諸器官を正常にして造血力の強化を。

Q

24歳の主婦です。最近、生理の量が多いうえに期間も長く、生理中は貧血を起こして寝込むほどです。貧血を起こさない体質に改善したいのでよろしくお願いします。

A

貧血は、血液中の赤血球数や赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減少している状態に起こります。皮膚が青白くなったり唇や咽頭、まぶたの裏側が白くなることもあります。
自覚症状としては、動機、息切れ、だるさ、疲れやすい、眠気、めまい、冷え症、耳鳴り、肩こり、視力低下、はきけ、あくびなどが挙げられます。また、体内の鉄分の欠乏によって起こる鉄欠乏性貧血は、消化器系の障害を起こし、舌炎や胃液無酸症を起こすことがあります。
漢方医学では、貧血を血虚または亡血と呼び、脾胃虚弱が原因と考え、消化器系を強化して全身の器官の働きを正常にし、造血機能を高めようとします。
ご質問のような方には、芎帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ)と当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)を合わせて用いると良いでしょう。
その他に、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)、四物湯(シモツトウ)、加味帰脾湯(カミキヒトウ)、十全大補湯(ジュウゼンダイホトウ)などがあります。漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。