(44)虚弱児童 : 虚弱なお子さんには症状や体質に応じた体質改善を。

Q

2歳になる息子についての相談です。水太り気味でしょっちゅう風邪をひき、ときどきゼイゼイと喘息のような咳をします。そして水泡のような湿疹も出て痒がり、困っています。なんとか元気になってもらいたいのですが、体質改善できる漢方を教えてください。

A

虚弱体質には次のような体質があります。

(1)滲出性体質:2歳くらいまでの幼児にみられます。外見は太って元気そうですが、漢方理論でいえば水毒体質といってブヨブヨに太り、色白で風邪をひきやすく、湿疹ができやすい体質のことです。
(2)胸腺リンパ体質:3歳から8歳までの小児に多く、扁桃腺やリンパ腺、胸腺が腫れ肥大しやすく病気にかかりやすい体質のことです。また、強い化学薬剤にも敏感に反応します。
(3)神経関節炎体質:10歳くらいのお子さんに多くみられ、神経質で原因不明の頭痛、腹痛、手足の痛み、微熱があり、喘息やリウマチ熱にもかかりやすい傾向があります。

質問のお子さんは滲出性体質になっているようです。漢方薬は小建中湯(ショウケンチュウトウ)に黄耆(オウギ)を加えたものを用いれば風邪をひきにくい丈夫な体になるでしょう。
また滲出性体質にはほかに、麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)、五苓散(ゴレイサン)があります。
胸腺リンパ体質には、柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)があります。漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。