(28)腎臓結石 : 腎臓結石には結石をとり体質改善を。

Q

48歳の男性です。数年前に突然脂汗をかくほどの腹痛を起こし、病院で腎臓に石があるといわれました。以来、発作のたびに強い鎮痛剤で痛みを抑えています。手術を勧められますが、自営業という仕事柄、入院の時間がありません。石が取れる体質になるための漢方薬を教えてもらえませんでしょうか。

A

結石の大きさはさまざまで、砂粒サイズからスモモ位に大きくなることもあります。結石はまず腎臓で作られ、その一部が尿管から暴行・尿道に流れそれぞれ膀胱結石・尿道結石となります。
これらは漢方治療で解消することができます。結石の痛みは、漢方医学では腎疝痛と呼び、膀胱から太腿・背中まで広がり、吐き気まで催す激しい痛みとされています。
まず、下腹部に瘀血性の抵抗のある方には、その位置によって桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)、桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)のいずれかを用います。喉が渇いたり尿量の減少があって痛みの発作がない時には、結石を排除する目的の猪苓湯(チョレイトウ)がよいでしょう。
足が引きつって痛み、腹筋が張り、腹痛の激しい場合には、芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)を合方したせんじ薬を服用します。左右どちらかの脇腹が痛む方には、大黄附子湯(ダイオウブシトウ)を用い、また、おなかにガスがたまって腹痛のある方には大建中湯(ダイケンチュウトウ)がよいでしょう。
漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。
針灸治療との併用も体質改善への早道です。