(25)多汗とわきが : 多汗とわきがには水毒・瘀血の改善から。

Q

24歳のOLです。この数年間、夏になるとひどく汗をかき、そのうえわきががひどく人前に出るのが恥ずかしくて大変困っています。何か漢方薬で治す方法はありますか。

A

多汗症の方は一般的に虚弱で、丈夫そうに見えても神経質で風邪をひきやすく、しかものぼせ症で血の道症の女性に多いようです。
わきがは、多汗症が改善すれば共に治るものです。漢方医学では瘀血や水毒の障害を治すことで、体質改善をはかっていきます。
まず、一般的な虚弱体質の人に起こる全身の多汗症には桂枝加黄耆湯(ケイシカオウギトウ)を用います。
次に、皮膚の色が白く水太りの上に、疲れやすくて尿量の少ない方には防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)が良いでしょう。のぼせ症のある方には桂枝(ケイシ)を加えて使います。
また、頭に汗をかく子供の場合は呼吸器系が弱いことが多く、小柴胡湯(ショウサイコトウ)か小青龍湯(ショウセイリュウトウ)を選用います。
そのほかに、病後や激しい疲労のために発刊しやすい方には皮膚に力をつけるために補中益気湯(ホチュウエッキトウ)や十全大補湯(ジュウゼンダイホトウ)を用います。そして血の道症のために頭や顔だけ汗をかく女性には、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)か桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)を選用います。
多汗の人には太った方が多く、痩せることも大切だといえます。痩せるための耳つぼの鍼治療も大変有効です。