(23)アトピー性皮膚炎 : アトピー性皮膚炎にはアレルギー体質を改善して回復を。

Q

小学校2年の娘のアトピーで悩んでいます。頭から足までかゆみが全身におよび、掻いた跡がカサカサしたカサブタになり、人目を気にしてしまいとてもかわいそうです。良い漢方薬はないでしょうか

A

アトピー性皮膚炎は、家族にアレルギー体質、つまり喘息やじんましん、鼻炎などを持病としている人がいる場合にかかりやすいようです。最初は赤くプツっとふくらみ、とてもかゆく、毛穴はおろし金のようにザラザラと細かい乾燥状態になります。ひどくなると耳の下が切れたり、手のひらや足の裏が荒れてひび割れてきます。
漢方としては、まず消風散(ショウフウサン)があります。これは漢方医学でいう血熱をさまし、血燥を潤すことを目的としています。体の中に熱があり、地肌が赤くてかゆみが強く、分泌物が多く出てカサブタを作り、喉の渇きを訴えるものに良いでしょう。
次に、皮膚が渋皮のようにカサカサして、分泌物は少ないけれど、かゆい部分を掻くと出血しやすいものには温清飲(うんせいいん)がよく、これに紅花(コウカ)や柴胡(サイコ)、または土骨皮(ドコッピ)や荊芥(ケイガイ)を加えたせんじ薬が、より効果的です。
大切な事は、症状や体質に応じて専門家に的確な漢方薬を選んでもらい体質を改善していくことです。