(21)じんましん : じんましんにはアレルギー体質を改善して回復を。

Q

高校生の息子のことですが、全身にじんましんが出て、かゆくて受験勉強にも集中できない様子です。新薬を飲むと眠くなり、困っています。アレルギーに良い漢方薬はないでしょうか。

A

じんましんが起こりやすい人は、食べ過ぎや胃腸が虚弱だったり、アレルギー体質の方に多いようです。
まず、急性で初期のものには、桂枝麻黄各半湯(ケイシマオウカクハントウ)を用います。寒気がして熱があり、発疹が赤く硬くなり、しかも広く腫れ上がって、かゆみが強いものには、葛根湯(カッコントウ)に石膏(セッコウ)を加えて服用します。
初期から中期になって体質化して繰り返すものには、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)に連翹(レンギョウ)を加え、便秘の方には大黄(ダイオウ)を加えて用います。それに加え、生理中にかゆみのひどい女性の場合は、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)を合方しなければなりません。また、魚を食べた後に起こった方には香蘇散(コウソサン)に桜皮(オウヒ)を加えて服用します。
そのほかの薬方に、桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)や、消風散(ショウフウサン)、菌蔯蒿湯(インチンコウトウ)、防風通聖散(ボウフウツウショウサン)などがあります。
大切な事は、症状や体質に応じて的確な漢方薬を選ぶことです。