(14)アレルギー性鼻炎 : アレルギー性鼻炎には症状・体質に応じ専門家に相談を。

Q

14歳の息子の鼻炎で悩んでいます。くしゃみや鼻水がひどく、いつも鼻紙が山のようになります。鼻のほうがいつも気になるようですし、頭が重いなどと言って勉強にも集中できないようで困っています。体質改善できるような、何か良い漢方薬はないでしょうか。

A

漢方医学では鼻炎の原因を溢飲といって水毒の代謝が悪いと考えます。

まず、胃腸の状態が普通で肩や首の後ろが凝り、頭が重く鼻づまりや鼻水が出て、しかも汗の出る気配がない場合には葛根加川芎辛夷(カッコンカセンキュウシンイ)を用います。特に膿性のものには桔梗(キキョウ)と大黄(ダイオウ)を加えたり、のどの渇きが強いと、さらに漢方薬の石膏(セッコウ)を加えなければなりません。

次に、みぞおちに水毒があり、鼻水やくしゃみが激しく、涙まで流れ出すものには小青竜湯(ショウセイリュウトウ)を用います。さらに粘り気のある分泌物が多量に出るものには十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)や荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)を用います。もし鼻水に血液が混ざるような時には牡丹皮(ボタンピ)と升麻(ショウマ)を加えます。

また、体力のない人や老人が寒気を伴って、くしゃみや鼻水を流すものには麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)がよいでしょう。そのほかに麻黄湯(マオウトウ)、毒門冬湯(バクモンドウトウ)、小柴胡湯(ショウサイコトウ)、甘草附子湯(カンゾウブシトウ)がありますが、肉類や砂糖のとり過ぎをやめて、症状・体質に応じた漢方薬を専門家と相談しながら用いていけば体質改善につながり良くなっていくでしょう。