(7)痔 : 痔の治療には体質と症状に合わせ効果的なせんじ薬を。

Q

28歳の主婦です。3年くらい前にお産をしてから過労や冷えに合うと排便時に出血し痛みを伴います。冬や夏でも座ると痛く、車の運転ができないくらいになります。坐薬でとりあえず治めていますが、何かよい漢方薬はないでしょうか。

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痔は局所のうっ血によって痔静脉の一部が腫れたものです。漢方では、瘀血(ふる血)を取って肛門の血液の流れをよくし、腸を丈夫にさせることを治療の眼目とします。

漢方としては、一般に乙字湯(オツジトウ)がよく知られています。特に、痔核の疼痛、出血、肛門裂傷などに良く、便秘の具合によって大黄(ダイオウ)を抜いたり、体質や症状により桃仁(トウニン)や牡丹皮(ボタンピ)、重薬(ジュウヤク)を加えることも必要です。

痔の出血が長びき、少し貧血ぎみの場合は芸帰膠艾湯(ゲイキキョウガイトウ)を用います。さらに下腹部に瘀血(ふる血)があり、押すと硬く痛みがある痔核には、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)や桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)があります。ただ、瘀血(ふる血)の位置によって使い方に注意しなければいけません。

慢性化した痔には干金内托散(センキンナイタクサン)を兼用します。そして、脱肛には補中益気湯(ホチュウエッキトウ)に赤石脂(シャクセキシ)を加味します。

また、体質や症状に応じて煎じ薬を使えば、はるかに効果的です。しかし、時々飲むのを忘れるようでは効果が期待できませんので、忘れやすい方はエキス剤が便利です。

漢方の専門家にじっくり相談して、症状や体質に応じた漢方薬を正しく服用してください。